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夢の書 わが教育



ウィリアム・バロウズ
河出書房新社     19980522/初版     ¥2,520
文学者・俳優・画家、ジャンキーで、ゲイで、甘ったれのスネかじり、
さらに「ウイリアム・テル」で、自分の妻を撃ってしまった殺人者で
もある超弩級の無頼、ウィリアム・バロウズの遺作。

夢の回想に始まるノスタルジックな自伝的長編は、本人の謝辞
にもあるように、「紙切れやインデックスカードや片手でタイプした
紙」に書かれた断片を、編集者がまとめたものだが、晩年のバロ
ウズの感傷的な想いが、そのまま表れたものとなっている。

翻訳はバロウズ研究の独走者、山形浩生氏。おそらくとても日本
語に訳しにくい文章だったはずだが、すべての優れた翻訳がそう
であるように、対象への愛の深さを感じさせる名訳だと思う。

GD      ¥900

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